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暮らしの中の仏事
- 第11回 「年賀欠礼」のあいさつ 2007.11.27
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大野屋テレホンセンターで11月に増えるのは、「年賀欠礼」に関するご相談です。近親者が亡くなった場合に、一定の期間、死を悼み、身を慎むことを「忌服(きふく)」または「服喪(ふくも)」と言います。喪中に年賀状を出さないというのは、服喪期間中は祝いごとを慎むところからきており、今に残るしきたりのひとつです。
欠礼となる身内の範囲は、一般的には1親等及び2親等までとする場合が多いようですが、2親等の場合はお付き合いの程度や同居の有無などで異なってきます。また、服喪期間も明確な決まりがあるわけではなく、明治7年に出された太政官布告が一つの目安にされています。たとえば父母の死亡に際しては七七忌(四十九日)までが忌中、一周忌(一年間)までが喪中とされることが多いようです。
喪中の方は、「年賀欠礼」の挨拶状を年賀郵便の受付が始まる前(11月下旬から12月初旬)に届くように出します。仕事関係の相手には例年どおり年賀状を出します。また会社名で出す場合には欠礼の必要はありません。喪中に年を越す場合には、門松、しめ縄、鏡餅などの正月飾りを控え、神社への参拝や年始まわりなども控えるのが基本です。
年賀欠礼の通知をいただいて、初めて相手の不幸を知った場合には、年賀状にかえてお悔やみの言葉を添えた寒中見舞いなどを出します。また、年賀状を出してしまったあとに先方から年賀欠礼の通知が届いた場合には、すぐにお詫びとお悔やみの書状を出し、行き違いで年賀状を出してしまったこと、お悔やみが遅くなったことの非礼を詫びます。
また、お歳暮についてはお世話になった方へのお礼であるため、喪中であっても贈るのも贈られるのも差し支えはないとされています。先方が喪中の場合は、忌中は避け、忌明け後に贈るようにします。自分が喪中の場合には、特に問題はありませんが、相手によって喪中の人からの贈り物を気にするような場合には、四十九日を避け、水引はつけないで贈ります。
協力/メモリアルアートの大野屋