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芸能人インタビュー

第8回 鷲尾真知子/女優 “ 今”を演じるために昨日を忘れる。 2007.09.22
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いつも前を向いて全てを吸収し続けられる役者でありたい。

 今回ご登場いただいたのは鷲尾真知子さん。テレビや映画でその顔を見ない日はないほどです。さまざまな役を自在に演じるまさにカメレオンのような役者。そんな鷲尾さんに、演じることの思いや、現在出演中の舞台版『大奥』についてお話いただきました。

 コメディからシリアスまで、個性的なキャラクターを見事に演じ分け、観る者に強烈な印象を与える鷲尾真知子さん。今やテレビドラマや映画には欠かせない女優ですが、実は高校在学中から20年に渡って劇団で活動してきた舞台出身の役者なのです。舞台への道を選んだことについて鷲尾さんは「昔は六歳の六月六日から芸事を始めると良いとされていて、私は本当にその年齢から日舞を始め、高校卒業まで続けました。ですから、子どもの頃から“板の上に立つ”快感っていうものを感じていた」ことが影響していると言います。そして進路を考える高校三年生の時に劇団の養成所に入ります。

ひたすら頑張った劇団での時間を宝物だと思えることが嬉しい

 「私ね、高校三年の時に年をごまかして入ったんです(笑)。養成所の最初の一年間はお下げ髪で通いました。学校をお昼過ぎに抜け出して、養成所で勉強して、それからまた学校に戻るんです。ですから周りは皆オトナで…、私は本当に子ども扱い。それでもそこで好きな男性ができて、その方が養成所が終わって研究生になると知って、じゃあ私もって試験を受けて研究生になったんです(笑)。でもその淡い恋も彼が劇団を辞めてしまって、すぐに終わってしまった…。私だけが劇団に残ってね」

 そして20年、鷲尾さんはただがむしゃらに走り、役者として成長していきます。

 「本当に何も知りませんでしたから。言われるままにそこで懸命に頑張って、気付いたら40歳になっていた。長いですよね。ある意味、今までの人生の中で一番苦しかった時期だったのかも知れませんが、逆に言うと、やはり宝物のような時間です。ですからその素晴らしい青春の時間を共有した仲間や舞台の感触は私には本当に大事なものですね」

舞台は生モノ。同じことが決してないから楽しいんです

 舞台を中心に活動を続けた鷲尾さんですが、次第に映像の世界にも活躍の場を広げていきます。そこには鷲尾さんならではのポジティブな考えがありました。

 「私はあまり根性ないの。本当にすぐ疲れちゃうし(笑)。瞬発力はあるけれど持久力がない。だから舞台って大変! 幕が開くともうやり直しはきかない上、そんな緊張が何日も続くのですから。でも、毎日同じことをしているのではないんです。セリフも相手に迷惑がかからない範囲なら、変わってもいいと思うんです。大事なのはそれで相手の心が動くことですから。役者として何かを守り始めたらお終いです。キープしようとした瞬間から死んでしまう気がするんです。そこで私は、舞台でも映像でも演じる時には『今、即興。今、生きる』ことを大切にしています。例えば舞台では、50ステージあれば、演じる人間の人生を50回生きるように努力する。それは本当に難しいことですが、なるべくそうして、昨日を忘れる。今日、今ここに居ることを大事にする。そうすると、例えそれが昨日とまったく同じだったとしても楽しいんですよ。これって日常生活と同じですよね」

女たちの闘いが愛おしく思える舞台版『大奥』にご期待ください

 そんな鷲尾さんを一躍お茶の間の人気者にしたのがテレビドラマ『大奥』で演じた大奥三人娘(スリーアミーゴス)の一人、葛岡。シリアスな世界に笑いをふりまくオアシスのような存在。テレビ、映画と大好評を博したその『大奥』が今度は舞台となって幕を開けます。もちろん今回もスリーアミーゴスは健在! 陰謀から笑いまで大忙しです。

 「今回の舞台版『大奥』ではアノ三人は物語の進行役を担うなど、結構大変みたいなんです。でも演出家が言うには、彼女たちは“息抜き”だそうです(笑)。それを聞いた瞬間、ハァ~って思いましたが、今度の舞台ではちょっと違いますよ。ただ、やはり物語の中心は、大奥という閉鎖的な社会で起こる一人の男性を巡る女たちの葛藤や性という愛憎劇です」

 そしてこの閉鎖的な雰囲気を出すのに、舞台はふさわしいのかも知れないと鷲尾さんは言います。

 「舞台は限られた空間ですが、実は大奥も限られた場所。そういう意味で、舞台という空間をうまく利用することで、大奥の持つ閉塞感がリアルに伝わってくると思います」

 そこに豪華絢爛な衣裳やセットが加わることで一層大奥の世界が広がります。さらに浅野ゆう子さんはじめ、安達祐実さんや中山 忍さんなど豪華な女優陣が火花を散らす競演など見所もたくさん。

 「確かに女の闘いなどドロドロした面もあります。今までずっと側でそういう闘いを見てきましたが、大奥総取締・瀧山(たきやま)はじめ、彼女たちの誰もが限られた、制約ばかりの世界で必死に生きているんです。そんな女性たちの姿が、最終的にはものすごく愛おしいと思えるんです。そのひたむきな姿に、皆さんきっと共感できると思います。そして、これまでのシリーズを御覧になっている方も、初めての方も、お帰りになる時に『来てよかった。面白かった』と言っていただけるように、スタッフもキャストも一丸になって頑張ります。皆さん大いに期待して劇場においでください」

舞台版『大 奥』ホームページ

女優/鷲尾真知子

わしおまちこ/1949年神奈川県生まれ。高校在学中に劇団NLTに参加、主要メンバーとして活動。近年の舞台に『阿国』『朗読劇 天切り松 闇がたり』『奇跡の人』。テレビドラマでは『大奥』『島根の弁護士』。他にも映画、CM、ナレーション、声優など幅広く活躍する。

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