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芸能人インタビュー

第9回 高橋恵子/女優  私は伝達者なんです。 2007.10.20
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『誰か』の強い思い、訴えたい何かを、代わりに表現している。

私は伝達者なんです。

映画、ドラマ、舞台とさまざまな分野で活躍し、女優としてますます磨きのかかる高橋惠子さん。「女優としての私も、女性としての私もみんな私よ」と笑う高橋さんに、ご自身が出演される映画『ふみ子の海』についてや、演じることへの意識を伺いました。

新たな試みが、自分の殻を破って世界を広げてくれた

 目から光を失っても、決して卑屈になることなく強く真っすぐに生きていく、清らかで素直な心を持つ主人公のふみ子。映画『ふみ子の海』では、そんなふみ子が弟子入りするあんま屋の師匠タカを、高橋惠子さんが熱演します。

 「タカは、これまで演じてきた役の中で初めてのタイプ。出演依頼が来たのが3年前だったら、お断りしていたでしょうね」と高橋さんは笑います。と言うのも、タカという女性はまだ幼いふみ子に対して、何の容赦もなく厳しく当たります。時には憎んでいるのではないかとさえ感じてしまうほど。タカは自分の手に負えないのでは、自分には演じきれないのではと思ったのだそう。

 『天保12年のシェイクスピア』という舞台で、高橋さんは生っ粋の性悪女の役を演じました。それは身内すらも蹴落とそうとするような、徹底的な“悪”の存在だったと言います。

 「嫉妬心や劣等感など、人間として隠しておくべき部分を全面に出さなければいけない役でした。役とは言えそういう人間にならなければならないのが、とても悲しかった。そこで、稽古場で眉毛を全部剃ったんです。そうでもしないと、これまでと違う自分にはなれなかったから。眉毛を剃ることをひとつの手段として、殻を破ろうとしたんです。自分が何だか普通には戻れないような気がして、控え室で泣きました。『ふみ子の海』はそんな時期に舞い込んだ話でした。殻を破りつつあり、演技の幅が広がった時期だったからこそ、お受けすることが出来たのでしょうね」

全ては繋がっている。役を通じて学びとること

 「演じた役はやっぱり、生きているんです。架空の物語の架空の人物だとしても、確かにその世界の中では生きている。その人物であると同時に、それはまぎれもなく高橋惠子でもあるの。自分もそこにいるんですよ。女優としての私、母親としての私、女としての私をすべて切り離して考えることが出来ないように、与えられた役と自分自身を切り離すことも出来ません。全て繋がっているんです。そのときの自分に何らかの関わりや縁があるからこそ、その役が回ってくるのだと思います。その役を通して教えられることや学ぶことがあるんです」

 『天保12年のシェイクスピア』のすぐ後に、高橋さんは『クラウディアからの手紙』という舞台に出演しました。今度は全く正反対の、50年間ひたすら夫を待ち続ける聖女のような役だったのだと言います。

 「そのときふと思ったんです。善と悪って、裏と表みたいだなって。くるっとひっくり返してしまえばすぐどちらかに取って変わってしまうように、善と悪は同じ性質のものを秘めているんです。ですから、どちらかの役を経験すると、その正反対というのはわかりやすいなと思いました。そういう発見があることは、女優業の面白さですね。タカのように普段なら近寄りたくないと思ってしまう怖い人でも、裏側からだと違った面が見られるの。愛情の裏返しというか、表面に現れるものがその人の全てではないんですよね」

『演じる』は『伝える』。私にとって女優業は使命です

 「人にはそれぞれ違った個性がありますけれど、本来はみんなあらゆる性格を持っているものだと思うんです。ただ、普段は眠っているだけ。だからその眠っている部分をちょっと引き出してあげれば、どんな役でも出来ると思うんですよ。私、生まれ変わりって本当にあると思うんです。『高橋惠子』になるまで何度も生まれ変わってきて、ただ忘れているだけで、いろんな人生を経験してきているはずだと思うの。今は女優として生きていますけれど、かつての人生の中では、もしかしたらタカさんのように目が見えなくてあんまをやって… という人生もあったかもしれない。そう考えると、たとえどんな役であろうと自分と全く掛け離れているとは思えないんですよ」

 14歳の頃にスカウトされて女優になるまでは、自分の居場所を見つけられなかったと言います。初めてカメラテストを行い、映画のセットの暗い中で照明を当てられてカメラを回されたときに、「やっと落ち着く場所が見つかった」と思ったのだとか。

 「“自分はこうやって生きてきたんだ”“わかってほしい”という、さまざまな立場の女性の想いを伝えることが私の役目であり、使命だと思っています。創りものの世界でも、その中にある想いは真実です。そこには悲しみも喜びも辛さも全部ひっくるめて、訴えたい何かがきっとあるんですよ。私はそういうものを、作品を通して伝える役。女として生まれてこういう仕事をやっているので、自分の体と気持ちを使って、女性の想いを伝えたいです。女性の味方なの、私(笑)」

■女優/高橋惠子(たかはし・けいこ)

 1955年北海道生まれ。15歳で映画『高校生ブルース』でデビュー。『おさな妻』でゴールデンアロー賞新人賞受賞。『近松心中物語~それは恋~』『ハムレット』など、舞台でも活躍。最新作に、『歌謡曲だよ、人生は』がある。

ふみ子の海ホームページ

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