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芸能人インタビュー

高畑淳子/ミュージカル『Pal Joey』 歌と芝居で皆さんの記憶に残りたい 2010.09.01
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表現者に先輩も後輩もない。ただ一緒に作り上げる

圧倒的な演技力と存在感。女優としての高畑淳子さんへの信頼は、演劇界のみならず映画、テレビの世界でも揺るぎありません。特に近年ではテレビのバラエティ番組での飾らない姿勢から幅広い年齢から支持されています。「バラエティ番組に出て、素の自分が意外と面白い人間だったんじゃん!! と新しい発見をしたのは、他ならぬ私自身かも知れません。女優としてもいつもこんな風に、自分で自分に驚いていたいですね」と楽しそうに笑います。
 高畑さんは現在も所属する劇団青年座で活動していますが、後進の指導にはほとんど携わらないそうです。そこには高畑さんなりの役者としての信条がありました。
 「役者は指導したら終わりだと思ってるんです。この世界に生きる以上、例え今日初めてお芝居をする方でも表現者、創造者としては同じだと思っているんです。今回私が出演させていただくミュージカル「Pal Joey」でも、アンサンブル含め若い方はたくさん出ますが、先輩だからとかまったく思っていません。確かにこうやったらいいのにとか思うことはあります。けれど、一緒に稽古していく中では、私の方が劣っていたり教わることが多かったりするものですよ。ですから、教えるというよりは一緒にものを考える感じです。そういう考える時間が何よりも楽しいですね」

 

何でもできる稽古こそが私の癒し

稽古場で考える時間が何よりも好きだと言う高畑さん。それは自分にとってセラピーのようだと言います。
「お客様にはお金と時間をかけて劇場まで来ていただくわけですよね。期待に応える上で、あまりに実験的な事ばかりはできません。舞台の本番にはそういう重さがありますよね。来て良かったわねって言っていただける仕事をしなければいけない。でも、稽古では何をやってもいいんです。目指すべき舞台のかたちに近付くために考える時間がふんだんにあり、実際にトライする時間もあるというのは、私にとって精神的にセラピーのようなもの。ですからここで何に挑戦してもまったく恥ずかしくありません。恥ずかしいのは、自分の理想に近付けないことだけです。お客様に満足していただくためなら、稽古場ではどんな姿をみられようと恥ずかしくなんかありません。
 そんな場所が、今私に許されているのは、規制された社会の中で唯一楽しいし、それがあるから私みたいな人間も社会とのつながりを持てているんでしょうね。私にとっては本当に癒し、それが稽古場です」

 

ヒットナンバーに彩られたミュージカル『Pal Joey』

現在高畑さんは、10月に幕を開けるミュージカル『Pal Joey』に向けて稽古の真っ最中。演出の吉川さんや共演者と熱心に稽古に励んでいるそうです。
 「もう喧々諤々の稽古ですよ(笑)。演出の吉川さんのワークショップみたいなの! やはり違う文化圏のお芝居じゃないですか。しかもジャズとなれば、日本人にはどうしても理解しにくい部分もありますでしょ。役者って生真面目な方が多いので、ジャズィな芝居を作りたいっていっても、その精神性がつかみにくい。役者からすれば苦手とする色合いの世界なんです。そういうことを分かってらっしゃるからだと思うのですが、とにかくあらゆる角度から探り続けています。あまり怒ってもらえなくなる年齢ですが、今回は何でも言ってくれそうで楽しいですよ」
 物語は1930年代のシカゴを舞台に、流れメのクラブシンガー・ジョーイ(坂本昌行さん)のショーに賭ける夢と野望を軸に、彼を取り巻く女たちの人生を描きます。ブロードウェイで再演を重ねる人気のミュージカルです。高畑さんは、ジョーイの才能に惚れ込む大富豪夫人ヴェラを演じます。ヴェラという女性についてうかがいました。
 「シカゴという街で、そこの社交界では有名な上流階級の女性です。夫は街の名士で仕事熱心。彼女は自由に遊びなさいと言われる境遇です。お金持ちではあるけど孤独な人ですよね。彼女が何を欲しているのかなどを考えている時間は好きですが、ある程度まで「らしさ」をつかめたら、必要以上に作り込むことはしません。『Pal Joey』で言えば、若い女性の中に高級な服を着ているだけでも分かると思うんです。ですから、私は彼女のそういった外見からは見えないことまでも表現できればと思います。ジョーイのような、冷静に見ればヒドい男ですが、憎めない男に足元を掬われるほど入れ込んでいく心情などです。大富豪夫人という枠で、ある程度ステレオタイプであってもいいと思いますが、そうではない部分が見えれば面白いかなと思っています」

たとえ上手に歌えなくとも、人の胸を打つ歌を

ミュージカル『Pal Joey』の魅力の一つはやはり音楽。きっと誰もが「聞いたことがある!」という珠玉のスタンダードナンバーで彩られています。高畑さんにも当然“歌”が求められます。
 「歌って踊るのは得意ではないです。でも、恐くて苦手だからやりたいとも思う。届かない場所にたどり着いてみたいんです。ミュージカルは私自身好きですしね。でも人前で歌っていいのか?っていう葛藤は常にありますよ。だいたい4年に一度のペースでミュージカルやってるのでオリンピックミュージカル俳優なんて言われてますが、やる度に「もう人前で歌ってはいけない」って思います。でも、あまり歌の上手下手にはこだわらないようにしています。以前、あるミュージカルで三田和代さんの歌を聴いて、上手下手の問題とかじゃなく、歌がもう本当に印象的で、役柄の心情や歌の意味までもよく分かったんです。それからは上手下手なんて関係ない、人の心に残るように歌えることができればと思えるようになったんです。9割の方が下手だと思っても、1割の方が何か違うところで胸を打たれていれば、そういう歌もあっていいんじゃないかと。でも、そこそこ上手だといいよねぇ(笑)」
 高畑さんはさらに『Pal Joey』のスタンダードナンバーの魅力について、目を輝かせながら続けます。
 「何と言っても『Pal Joey』の素晴らしさは歌にあります。時代とともに残ってきた歌の強さを痛感しました。ストーリーとしては、『Pal Joey』って誰がどうなって、どうならなきゃいけないっていうものではないんです。映画とも違う結末ですし。もちろんジョーイっていう女たらしの主人公や純粋な女の子、大富豪夫人といった登場人物は同じですが、ただ、残っている歌が抜群にいい! スタンダードナンバーがボンっと出て来た時の、世界が一気に持っていかれるような感じ、これはもうたまらなく面白いですよ。近頃ではこうしたスタンダードナンバーでみせる作品があまりないので、かえって皆さんにも新鮮に感じていただけると思います。特にご年配の方ですと、このミュージカルナンバーって凄く好きだと思いますよ。映画などご覧になっていなくても「あっ、知ってるこの歌!」っていうのが出てきます。音楽って、よく聴いた時の記憶とかが蘇ってくるって言いますが、それと同じように、きっと皆さんが過ごされた時間に立ち戻ると思います」
 
 いつも自分に驚いていたいと走り続ける高畑さん。ミュージカル『Pal Joey』でどんな新たな自分を見つけるのか、ぜひ劇場でご確認ください。素晴らしい歌と踊り、情熱を持って生きる人々の姿にきっと胸が熱くなると思います。


■プロフィール
高畑淳子 たかはた・あつこ/桐朋学園短期大学演劇学科卒業。劇団青年座所属。1988年『第二章』で紀伊國屋演劇賞個人賞受賞。2002年『悔しい女』で読売演劇大賞選考委員特別賞、2003年には『越路吹雪物語』で読売演劇大賞優秀賞、菊田一夫演劇賞受賞。重厚なドラマから軽いコメディタッチの役柄まで自在に演じわける。近年では女優の枠を超えさまざまなジャンルで活躍中。

 

■公演情報

 

 

 

 

 

 

 

 

ブロードウェイミュージカル
『Pal Joey』supported by b:mist
翻訳/訳詞・演出:吉川徹 
振付:リチャード・ピークマン 
出演:坂本昌行 彩吹真央 桜乃彩音 高畑淳子 他 
料金:SS席12,000円、S席11,000円、A席9,500円(全席指定・税込)
会場:〈東京〉青山劇場 日程:10月2日(土)~17日(日)
   〈大阪〉シアターBRAVA! 日程:10月22日(金)~24日(日)
【問】サンライズプロモーション東京0570-00-3337(東京公演のみ)
  キョードーインフォメーション06-7732-8888(大阪公演のみ)
  東京グローブ座03-3366-4065
ホームページ http://paljoey.jp/


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