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迷いや不安なんて関係ない!お客様のために、どんな困難も全力で乗り越えて前に進む 2011.05.16
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迷いや不安なんて関係ない!

お客様のために、どんな困難も全力で乗り越えて前に進む

 

現在、東京・青山劇場で上演中のブロードウェイミュージカル『スウィーニー・トッド』。

日本を代表する俳優市村正親さんと大竹しのぶさん初共演が話題となった初演から四年。再び最高のメンバーが集結! さらなる進化を遂げて帰って来た!!

 

 

■人と比べない。他の誰にもない自分らしさを探して前に進む

 

 市村さんのもとへ取材にうかがったのは、『スウィーニー・トッド』の稽古が始まったばかりの桜の咲く暖かな日。ジャケットにジーンズ姿で軽やかに現れた市村さん。ハードな稽古が続く中、本番に向けて4kgも体重を落とすのだとさらりと言う。仕事として受けた以上はとことんまでやり抜く。それが市村さんのやり方だ。

 

  「作品の中には高い技術を要するものもありますが、自分にそれができるかどうかは考えません。いつもオールマイティーであろうと思っていますから。そして、やるからにはとことんやる。前に進むのみ。目の前に大きな岩があれば、叩き壊して進むしかない。表現において困難とぶつかることもありますが、何度跳ね返されても諦めず挑んでいけば必ず乗り越えられるものです。迷ってなんかいられない。ただ前を向いてね」

 

  表現への追求に迷いはない。その厳しさは、いつも自身へと向かう。
 「早くから才能が開花する人もいれば、大器晩成という人もいる。いろんな人間がいるんだから人と比べちゃだめなんだよね。その人にはその人なりの人生があるわけです。浅利(慶太)さんに以前言われたことですが、『他人の時計で生きるな。自分の時計で生きればいいんだ』ってね。それに、他の誰にもないものがきっとあるはずです。それを見つけて磨いていくのが人生なんじゃないかな」

 

   一つ一つ、一歩一歩。数年先までスケジュールが入る多忙な日々の中で、市村さんは黙々と「今」だけを見つめて芝居に打ち込む。

 「見ているのは今日明日のことくらいです。先のことはその時に考えればいい。それに昨日よりも今日が良くなっていなければ、とも思ってないんですよ。なぜなら昨日と同じように今日も生きられることが素晴らしいんですから。それが例え昨日と同じ場所であっても、そこを新鮮に生きていけばいいんです」

 

 

■舞台は毎回がオーディション。お客様こそが僕のパワーの源

 

  心に一本のまっすぐな芯がある。迷いもブレもない。そしてさまざまな役を通していつも私たちに感動と驚きを与えくれる。そのバイタリティーはいったいどこから来るのだろう。

 「僕のバイタリティー? それは観客にのみあるものです。その日にその一つのシートを買うために、時間とお金と労力を使い、劇場に来ていただいたお客様のため。それだけです。観客が一人でもいるなら、エネルギーを最大まで放出して演じるのが俳優として当たり前です」

 

 さらに、観客との向き合い方も市村さんのバイタリティーとなる。
 「今でも一つ一つの芝居はオーディションだという気持ちはあります。観客席には、将来作家や演出家になる人がいるかも知れない。常にオーディションだという気構えを持って舞台に立ちます。そういう覚悟でやらなければダメだって、自分に言い聞かせています。テレビや映画でもそれは同じです。そこで僕を見て今度は劇場に行こうと思うかも知れない。だから、お客様こそが僕の力になる」

 

 

■最高のメンバーが再び集結!ミュージカル『スウィーニー・トッド』
 
 現在、青山劇場で上演されている『スウィーニー・トッド』。初演から四年、新たなキャストを加えてさらにパワーアップして幕を開けた。市村さんは、観客のエネルギーを受けますます研ぎすまされた熱演をみせる。

 

  物語は18世紀末のロンドン。理髪店を営むベンジャミンは、好色な悪徳判事ターピンに妻を横恋慕され、無実の罪で流刑にされる。そして15年の後、街に戻ってきた彼は妻の死と娘がターピンに育てられていると知る。やがてベンジャミンは、スウィーニー・トッドと名を変え、ロンドン一まずいミセス・ラヴェットのパイ屋の2階で理髪店を再開。そこから痛快で奇想天外な復讐劇が始まる…。

 

 再演にあたり、市村さんは「幸せな気持ちになった」と話す。
 「やはり良い作品は再演すべきだと思います。『スウィーニー・トッド』再演の話が来た時には、またこの作品にトライできるんだって幸せな気持ちになりました。実は(大竹)しのぶちゃんと舞台で共演したのは四年前が初めてでしてね。以前から、一緒に何かやりたいねって話はしていたんです。それで、お互いのコンサートに行き来するうち『あ! 歌っていうのがあるな』って閃いたのが『スウィーニー・トッド』。彼女がミセス・ラヴェットで僕がスウィーニー・トッド。鉈と剃刀を持つ二人をイメージした時、これはピッタリだと。そしてソンドハイム作品の演出を多く手がける亜門さん演出なら、きっとうまくいくと思ったんです」

 

  市村さんの読みは的中、考えられる最高の布陣で臨んだミュージカル『スウィーニー・トッド』は大きな反響を呼び大成功をおさめた。そして多くのファンの熱い要望に応えて再演が決まった。もちろん今回も市村正親さん、大竹しのぶさん、宮本亜門さんはしっかりとタッグを組む。

 

 

 ■難しさから生まれる複雑な心理。市村さん渾身の舞台に注目!

 

 豪華なキャストでおくる『スウィーニー・トッド』。演技力だけでなく、音楽的にも非常に高い技術が俳優に求められる。しかし、市村さんに迷いなど微塵も感じられなかった。 
 「四年前の初演の時にしっかりと稽古をしたわけですから、今回は不安のない状態から始められました。ですから私がやるべきは、初演以上にドラマの中身で、もっとスウィーニーという人間の深い部分まで表現していくことだと思ったんです。

 

 それと、ソンドハイム作品は、歌が難しいとよく言われますが、歌が難しいというのは、役の人物の複雑な心理をより豊かに表現できるということなんです。僕にとって「難しい」とは、それを乗り越えた先に何かが生まれてくる、期待に満ちた言葉なんです。

  今回は大竹しのぶさんの他にも、新たに田代万里生くんや安崎求くんといった、歌の上手い俳優が揃いました。自分の妻子を奪われ復讐に燃える男と、彼に思いを寄せるパイ屋のミセス・ラヴェットの織り成すおもしろ可笑しく、そしてとてつもないエネルギーにあふれた作品です。

 

 今、この苦しい世の中で、迷ってるだけでなく行動にでるということは、易しいことではないかもしれません。この作品を通して、どんな状況下でも自分がやるべきことをみつけたら、それに向かって突き進むというパワーを感じとっていただければと思います」

 

 

 

 

◎俳優/市村正親
いちむら・まさちか 1949年1月28日生まれ。劇団四季『イエス・キリスト=スーパースター』でデビュー。以後、ミュージカル、ストレートプレイなど数多くの舞台に出演。近年の舞台作品に『ラ・カージュ・オ・フォール』『炎の人』『ANJIN』など。2007年春の紫綬褒章受章。2009年紀伊國屋演劇賞個人賞、第17回読売演劇大賞最優秀男優賞。


 

 

 

ブロードウェイミュージカル
「スウィーニー・トッド 

-フリート街の悪魔の理髪師- 」

■作詞・作曲/スティーヴン・ソンドハイム
■脚本/ヒュー・ホィーラー
■演出・振付/宮本亜門 
■出演/市村正親、大竹しのぶ、キムラ緑子、武田真治 他
■公演日/上演中~6月5日(日)
■会場/青山劇場
■料金/S席:12,600円、A席:8,000円 (全席指定・税込)
【問】ホリプロチケットセンターTEL.03-3490-4949


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