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寳船熊手 職人 2008.03.11
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寳船熊手 職人/浅草よし田
吉田啓子さん(写真左)・京子さん(同右)

宝船熊手を作って60年。
気持ちを込めて作った熊手を喜んでもらえることが幸せ。

 毎年、11月の酉の日にだけ行われる酉の市。浅草・鷲神社では百軒を超す熊手の店が揃います。その中で唯一、先代から受け継がれた変わらぬ技法で、宝船熊手を作り続けているのが浅草『よし田』の啓子さんと京子さん。

 「宝船熊手は竹、わら、紙など自然の材料を使い、開運招福を願いながら一つ一つをすべて手作りしているの。下絵の型抜きをしたり、七福神の顔を描いて彩色したり。時間も手間もかかるけど縁起ものだから、丁寧に気持ちを込めて作らないと」

 お二人は、熊手を作る工程の中でも特に要となる彩色を主に担っています。宝船熊手は印刷に頼らずに人の手によって細かい部分の彩色まで行うため、美術品のように美しく色鮮やかです。“寶”や“福”の文字が手書きで書かれた帆や、七福神や鯛など縁起の良いものが熊手の前面いっぱいに飾られ、まさに幸福や宝物を満載した船のように見えます。一年かけ、丹精込めて作られた1600本余の熊手は酉の市の日に全て完売。この日、境内は大勢訪れた客と店との活気溢れるやり取りで大いに賑わいます。

 「粋な買い方をされるお客さまもいらっしゃるんです。店と値段を掛け合い、負けてもらって縁起ものを“買った/勝った”と喜ばれるんです。そして、その負けてもらった分をご祝儀としてくださるから面白いんですよね。縁起ものを買っていただきますので、店一同も三本締めで景気よくお礼をします」

 啓子さんはそんなお客さまとのやり取りを毎年楽しみにしているのだそうです。

 「母は事業主であり、看板娘でもあるんです。今もこんなに元気でいてくれるのは熊手を作っているおかげかも知れません」と京子さん。着物姿で温かな佇まいの啓子さんは、

 「お嫁にきたとき、見よう見まねの手伝いで作り始めたの。それ以来60年、この仕事が好きでずっと続けているんです。毎年何代にも渡って買いに来られるご家族や遠方から買い求めてくださる方も多いんですよ。お客さまの喜ぶ顔が見られるのはすごく幸せなこと。本当にありがたいです。娘と一緒に作り、今後は孫も継ぐことになって最高に嬉しい!」と溢れる笑顔でおっしゃいました。

 宝船熊手が代々続いていって欲しいという啓子さんの願いは、叶いつつあります。それは、『よし田』の熊手を心待ちにしている沢山のお馴染みの人々にとっても喜ばしいこと。最近は熊手を買って行かれる若い人たちも増えているそうです。伝統を受け継ぐ人と、それを大切に思う人々の双方が文化を守っていくのでしょう。

 来年の酉の市では、是非福をかき集める宝船熊手を手に入れたいものです

PRIFILE

吉田啓子さん(よしだけいこ)

大正10年生まれ。宝船熊手の浅草『よしだ』3代目店主。その功績から「第13回ダイヤモンドレディ賞」、「平成12年度台東区優秀技能者」を受賞。

開運招福の願いを込め、縁起の良い熊手を親子で作り続ける浅草よし田ホームページ

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