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編集部だより

映画について・その1 2008.10.17
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映画について。
ドキュメンタリーも良いですが、やはり私はフィクションが好き。
フィクションなら、現実にはありえないようなことも実現可能。どんな世界でも創り出せる。嘘だとわかっているのに、登場人物たちがどこかに実在しているような気にさせられる。映画とは、嘘でありながら本物であるという矛盾を成立させている不可思議な現象なのです。現実+夢・無限の可能性=劇映画、なのです。
 
今は世の中ぜんたいが何だかギスギスしていて息苦しいので、作り物の中にぐらい『夢』があってほしい。宮崎駿監督が以前、テレビ番組で似たようなことを言っていました。針のむしろのような現在を生きる子どもたちには、逃げ場が必要だ。映画で子どもたちに夢や元気を与えなければいけない、とか何とかそういうニュアンスだったと思います。
 
劇映画の良いところは、現実だったら救いようのない物語に希望の光を差し込めること。偽物のはずの物語が観客によって命を吹き込まれて、この本物の世界を変えることだって、できるかもしれないのです。
 
最近、そう思わせる映画を観ました。
阪本順次監督の、『闇の子供たち』。タイにおける幼児売春や臓器密売の知られざる闇に深く切り込んだこの作品は、事実に基づいて構成されたフィクション映画。ドキュメンタリーのような緊張感を漂よわせながらも、フィクションならではの手法が随所にちりばめられています。これがドキュメンタリーであれば、客と子供が手を繋いで個室に入ったところで終わりですが、フィクションはその扉の向こう側までカメラに映し出します。「その行為のおぞましさや虐待する側の醜い欲望を、一種あからさまに撮る必要があったんです」(雑誌はいからvol.46より抜粋)。そのシーンを目にした観客は大変なショックを受け、「こんな目にあっている子どもが現実にいるんだ」と、映像を通じて実感し、とても他人事では済まされなくなってきます。
 
闇の産業で暗躍する人々に警笛を鳴らし、私たちに問題提起すると同時に、劇映画としての完成度も高く、息をつかせぬストーリー展開。鳥肌が立つほど素晴らしい作品でした。この難しいテーマに取り組み、ともすれば逃げ出したくなるような現実と誠実に向き合い、責任を持って映画を作り上げた阪本監督には、感服いたします。この作品は制作側の意図を覆して大きな反響を呼びました。重いテーマにも関わらず初日は満員、映画館から上映依頼が相次いだり、タイの映画祭で上映中止になったりなど、多くの話題を呼んだので、知っている方も多いことでしょう。

その2に続く


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