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編集部だより

格闘ロマンに思いを馳せて 2008.11.15
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冷めかかった格闘技への情熱が再燃している。
それは私にとっても、日本マット界にとってもである。
過日、柔道家・石井慧がプロ格闘家(総合格闘家)への転向を宣言した。

石井は各方面からプロ向きと評されてきた。柔道家として残した実績よりも、奔放な発言をすくった揶揄という見方が正しい。柔道の枠をはみ出した言動は、プロレス風に言えば完全なヒールだが、「練習の鬼」という恩師の言葉を聞くとベビーフェイスに見えてくる。三日月のような弛んだ目、坊主にも関わらず産毛のような髪、屈託のない笑顔は、生まれたばかりの赤ん坊のようでもある。

本筋に戻ると、プロ格闘家の資質はリングの上でのみ証明される。本人が自覚する通り、柔道と総合格闘技は別物であり、プロとしては白帯といっても過言ではない。それでも石井への期待が高まる理由に、一線級、しかも現役オリンピックチャンピオンのプロ転向自体が異例だったことが第一に挙げられる。待望の重量級ということで拍車がかかり、各団体でメインをはってきた元柔道家の吉田秀彦、三崎和雄らの実績が後押しとなっている。

プロとアマの違いについて、レスリング出身のあるプロ格闘家は言う。
「プロは一戦ごと品定めされている。凡戦をすれば次はない。毎試合が決勝のようだ」
仮に試合がオリンピックの決勝なら、負けても「銀以上は確定」する。プロの試合で負ければ、敗者という結果だけが重くのしかかるということだ。

言うまでもなくプロの世界は厳しい。しかし、ファンとして極論を言えば負けてもよいのだ。重要なのは、その選手のファイトがどれだけ心に深く刻まれるかだ。勝つも負けるも2分の1。丁半の世界と変わりないのなら、ファンはさほど熱狂しない。

石井は「60億分の1」という言葉をよく口にする。仮に60億人が1対1で闘う地球規模のトーナメントがあれば、33連勝するだけで最強は決まる。もちろん、この計算は格闘技ファンにとって無意味である。強烈なインパクトを残せば、たとえ1試合でも最強という称号で賞讃されるからだ。

男なら誰でも夢見て、そして諦めていった「最強」を石井は今も追い求めている。石井がいつか最強と称されれば、カレリンや木村政彦、ジャンボ鶴田でもいいが、最強と呼ばれた男たちと肩を並べる。そしてファンは頭の中でドリームマッチをメイクし、真の最強である「人類最強」という格闘ロマンに思いを馳せる。

11月18日段階、石井の上がるリングは決まっていない。
いささか場外乱闘気味だが、今からすでに不安と期待が入り交じる。

だからこそ石井は面白い。
だからこそ格闘技は面白い。


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