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芸能人インタビュー

第5回 大杉漣/俳優 特別インタビュー 2007.06.24
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考えるより、まず飛び込んで楽しみも苦悩も体感したい

いくつになっても“現場者”です

 ある時は平凡な男、ある時は理解不能なエキセントリックな男。あらゆる役をこなす大杉漣さんの幅広く確かな演技力は出演作の多さに証明されています。現在公開中の大杉さんの主演映画「棚の隅」について、そしてアクティブで魅力的な人柄に迫りました。

自信を持って『“自主”製作映画』だと言える作品です

 小さな玩具店を営み、妻と先妻との間に出来た子どもと穏やかに暮らす宮田康雄。8年前に先妻が突然子どもを置いて家を出て行き、過去には傷付いたこともあった。それでも今、血はつながらないながらも家族の絆を深め、ささやかな幸せを感じながら生きている。そんな時、先妻が玩具店に現れた…。映画『棚の隅』は中年の男性に訪れる変化、人生の転機、そしてあらたな道を歩み始める姿を描きます。

 「『棚の隅』はどこにでもいそうな男を“敢えて”取り出し見つめた映画です。主人公の宮田康雄は際立って変わったところもなく、彼の身に起こる出来事は誰にでも起こりうることです。淡々とした画面の中に宮田康雄が“いる”ためにはリアリティが必要でした。それを彼と同じくらいの年月を生きた僕が演じることで表現できたらと。そこに徹しました」

 億単位の製作費が使われる大作にも数多く出演している大杉さん。ですが、『棚の隅』の制作費はわずか500万円。プロデューサー、監督をはじめスタッフは30代が中心でした。

 「僕には映画の制作費や共演者が誰かというのは大きな問題ではないんです。役者としてどのような映画に出演するかが大事。今回も素晴らしい映画に携れました。この映画には縁もあったんです。映画製作を目指す人のワークショップでお話する機会があって、その後皆で飲みに行ったらしいんですよ。そこで門井監督から出演依頼されて、僕はすぐさま『いいよ、いいよ』と。実は僕、すっかり忘れていたんだけど(笑)」

 その後、門井監督から台本が送られ、読みすすめるうちに、自然と頭の中に映像が浮かびあがったと大杉さんは語ります。

 「まず、この作品は映画向きだと思いました。気持ちを言葉で表現しないようにしていて、どのように映像化するのだろうとワクワクしました。そして、宮田康雄を僕が演じたらどうなるのか考え始めたと同時に、自分はきっとやるのだろうと予感めいたものまで感じました。それが大きな決め手になりましたね。スタッフも素晴らしい方が多くて、若い方とベテランの方とのバランスがとれていて、一人ひとりがこの映画に関わっているんだという自覚を持っているのを感じました。監督が示した方向に向かって漕ぎ出したイカダに全員で乗っているようでしたね。気持ちをロープにして丸太を結わえて、全員でオールを漕いで誰一人欠けることなく港までたどり着いた。“自主的”という言葉が本当にぴったりな映画です。胸を張って『自主製作映画だ』と言えますよ」 

監督からの『遊びましょ』には本気で応えます!

 出演本数になぞらえ、大杉さんはしばしば『300の顔を持つ男』と称されます。高い演技力に監督からのラブコールは鳴りやまず、今もその数は増え続けています。

 「出演本数に関して特に意識しませんが、オファーをいただけるのはとても幸せなことだと感じています。自分に俳優の才能があるかなんて分からないし、決して器用なわけでもありませんから、自分のできることを精一杯やるだけです。それに、『映画の中で遊びましょ』って誘っていただいているような感じがするんですよね。それなら質が高くて楽しい遊びにしたい。『楽しそうにやってますね』ってよく言われるけれど、やるなら楽しくやりたいじゃない!(笑)。そのためにはまず、健康であること。基本は睡眠をとること、野菜中心の食生活ですね。心身共に健康だからこそ、エキセントリックな役もできると思うんです」

質の高い楽しみを追求するためには悩むことも必要です

 多趣味、多才で知られる大杉さん。色々やっているうちに趣味が増えちゃった、と笑顔で語ります。今の楽しみはサッカー、バンド、サーフィン。サッカーは趣味が高じて、所属選手が100人を超えるチームを持っているほどだとか!

 「サッカーは、もう好きで好きで(笑)。この歳になっても、未だに上手くなりたいと思うんです。何に関してもこの気持ちを持っているから続けているんだけど、常に思うのは苦しまないと楽しめないということ。俳優の仕事でも、監督の求める演じ方を理解できる瞬間があります。俳優としてそれをきちんと演じることも大切だと思いますが、違う可能性も探りたくなるんですよね。近道しないで迂回してもいいんじゃないかって。その道程には単なる楽しみだけじゃなく悩みも不安もあって、遠回りかもしれないけれども、より良い結果につながるなら出来うることはしたいですから。

 テクニックは経験を重ねると身に付いてくるけれど、最初に感じた『楽しい!』という気持ちは理屈ではありませんよね。俳優としてキャリアだけで勝負したくないから、その瞬間をこれからも探し続けたいし、そうしていかなければならないと思っています。僕は頭で考えるよりも体で感じたことを大事にしたいから、まずは飛び込んでみる。そして、手ごたえを感じるまでの絶えまなき葛藤も全部ひっくるめて自分の糧にしたいんです。実際に感じて、経験したことは僕にとっては圧倒的な力を持つものだし、価値があるものなんですよね。つくづく、僕は『現場者』なんだと思います」

俳優/大杉 漣

1951年徳島県生まれ。74~88年、世界的に評価された太田省吾主宰の「転形劇場」に所属し、舞台俳優として活躍する。劇団解散後は映画、テレビなど広く活動の場を広げ、邦画界には欠かせない名優として監督からの信頼も厚い。主演を務めた『棚の隅』が4月13日(金)まで下北沢シネマアートンにて公開中。

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