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能狂言や華道は「鏡」。考える余白があるからこそ、観た人自身の姿を映し出せるのです 2017.05.15
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狂言だけでなく、映画やドラマ、現代劇で活躍する野村萬斎さん。昨年ヒットした『シン・ゴジラ』でシン・ゴジラの動きを演じ、人々をあっと驚かせました。6月3日公開の主演映画『花戦さ』では、華々しい戦国時代で、これまで演じられることのなかった花僧、池坊専好に挑みました。

 

狂言師はただの肩書、言葉から滲み出る表現者としての覚悟

 狂言師の家に生まれながら、狂言の舞台を軽やかに飛び越え、表現者として映画やドラマで活躍する野村萬斎さん。2002年に世田谷パブリックシアターの芸術監督へ就任以来、現代劇の演出や構成に携わるなど、伝統と現代の舞台を自在に往来しています。  「狂言の舞台を降りれば、ひとりの人間・野村萬斎として役に向かうだけです。狂言師はただの肩書に過ぎません」  迷いのない言葉から感じられるのは、ひとりの表現者としての覚悟。映画『陰陽師』シリーズでみせた美しい立ち居振る舞い、『のぼうの城』の飄々とした演技など、作品ごとに鮮烈な印象を残してきました。

 「昔は若気の至りもありましたし、演技も力で押すことが多かったですね。40歳を過ぎて自分の死を意識し出した頃から、物の見方や構え方が変わりました。芝居でも引く演技が増えてきました」  歳を重ねるにつれ、深みを増していく演技。新作映画『花戦さ』では、戦国時代に生きた僧侶で、純粋無垢な池坊専好を熱演しています。  「花の天才であり、そして純粋な人間性を持ち合わせた人物です。このふたつの部分を誇張しながらも、どこか自然な演技ができました。仲間の死を迎えるシーンなどでは、ト書きにありませんでしたが自然と涙がこぼれていました」  

争いによって荒れ果てた京都。花僧で立花の名手・専好は花を生けることにより人々の心を救っていた。その頃、勢力を強めた信長から依頼が届き、専好は信長の居城で花を活けることに。そこで千利休、木下藤吉郎(後の豊臣秀吉)と運命的な出会いをする。信長の死後、天下人となった秀吉は権力を盾に反抗する者を次々と処罰。圧政と弾圧に対し、立ち上がった専好は「刃」ではなく「花」を手に取って戦いを挑むが─。

 花の力を信じた僧侶のひたむきな姿を描いた時代劇エンタテインメントは、史実をもとに作られました。登場する池坊の名は、現代まで続く華道の家元。萬斎さんは「狂言」と「華道」について、ある共通点を感じたと話します。  「能狂言や墨絵は鏡面構造になっています。たとえば、狂言は『このあたりの者でござる』という言葉から始まります。つまり舞台で立っている人が、観客には誰なのかまったく分かりません。説明し過ぎないからこそ考える余白が生まれ、その演者に自分を投影できます。そして演者の純度がクリアなほど、その人をそのまま映し出します。華道も同じ。活けられた花を見ることで、自分の心と重ね合わせることができます」  映画のクライマックスで専好は「大砂物」という巨大な生け花を作り上げ、秀吉の前で披露。はたして天下人の目にいかに映るのか、そして命を懸けた専好の戦いの末に待つものとは─。

 「素朴な花もあれば、美しいけれど毒を持った花もあります。花の種類はさまざまですが、どれも美しく咲き、それぞれに優劣はつけられません。人間の個性も花と同じ。天才だけどどこか間の抜けた専好が花の持つ力で、信長や秀吉などの天才たちと戦う姿にご期待ください。  映画では歌舞伎の市川猿之助さん、映画界を背負う佐藤浩市さんなど、素晴らしい方と共演しました。役者がスクリーンで咲かせた色とりどりの花にも、ぜひ注目していただきたいですね」

 

 

■プロフィール

 狂言師/野村萬斎

1966年東京都生まれ。祖父・故六世野村万蔵、父・万作に師事し、3歳で初舞台。87年から「狂言ござる乃座」を主宰。連続テレビ小説『あぐり』への出演、映画や現代劇の舞台で活躍している。
スタイリスト/中川原寛(CaNN)、ヘアメイク/奥山信次(barrel)

 

■インフォメーション

花戦さ

6月3日㈯ 全国公開

■監督  篠原哲雄

■出演  野村萬斎、市川猿之助、中井貴一、佐々木蔵之介、佐藤浩市 他


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