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芸能人インタビュー

風間杜夫/40歳を過ぎて自分の中から「枠」が消え自由になれた。芝居がもっと面白くなった。 2009.02.05
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どんな役でも見事に演じてしまう役者・風間杜夫さん。ひとり芝居に落語、舞台に映像とジャンルを超えて精力的に活躍しています。三月に幕開けとなる舞台『三平物語』では昭和の爆笑王・林家三平を演じるなど、還暦を迎えてなお、役者として挑戦は続きます。

 

好きで続けてきた事がいつの間にか一つの道になった

「この髑髏のリングはね、お芝居で共演した大森南朋さんがしていたんです。それを見て“いいなぁ”って言ったら楽日に自分のものをくれたんです。嬉しくてね、外せなくなっちゃった(笑)」

 そう言って嬉しそうに指輪を眺める風間杜夫さん。現代劇から時代劇、コメディからシリアスまで、風間さんが役者として持つ表情は驚くほど豊かです。こうした役者としての瑞々しい感性を保ち続ける秘訣について伺うと、「自分ではわからないよ」と照れるように笑いながらも「ジャンルを問わないと言うか、40歳を過ぎた頃から、小劇場や新劇、映画とか、そんな枠をとっぱらえたんです。すると明治座のような大きな舞台に呼んでいただいても、面白がって楽しめるようになったんです。その積み重ねがいい結果となっているのでしょう」と話します。

 そして観客だけでなく演出家や作家、仕事に関わる全ての人を喜ばせてきた風間さん。その尽きる事のない好奇心と挑戦が風間さんしかできない“役”との出会いを生み出してきました。

「落語も好きで続けていますし、ひとり芝居も11年になります。好き勝手にやってきたことが知らないうちに一つの道になった感じです。今回の舞台で三平師匠を演じられることは本当に嬉しい話です。素人ながら続けてきた落語の経験が、僕に噺家としての“におい”を身につけさせてくれたのかも知れませんね。それに日本の伝統的な芸能に根ざした人間を演じるのは僕の肌に合うんです。この舞台は、三平師匠の人生の物語ですが、その中にも師匠が持つ芸人の“におい”を出せればと思います」

爆笑王・林家三平の人生を描いた心温まる舞台『三平物語』

 風間さんは長く落語に取り組み、プロの噺家からも高い評価を受けるほどの腕を持ちます。そんな風間さんが『三平物語』で林家三平師匠を演じるのは自然の成りゆきだったのかも知れません。物語は三平さんの奥さん香葉子さんが綴った、昭和の爆笑王林家三平の家族愛や夫婦愛、日常のエピソードを盛り込んだ笑いと涙のストーリー。風間さんは三平師匠についてこう話します。

「若い噺家さんの中には、話はそれほど面白くないのに、これは化けるぞという方がいます。そういう方はだいたい“ふら”があるんです。つまり人間としての天性のおかしみです。三平師匠もそういう人だったようです。お客様を楽しませることに懸命なあまり高座では脱線ばかり。でもそれがウケてしまう。芸じゃないと批判もありましたが、それでもネタを作るために、いくつもの新聞を隅々まで読んでいたそうです。たいへんな努力の人でもあったわけですよね。そして根っからチャーミングで、何としても笑いをとってやろうというしたたかさを持っていたと思います。どんなにマンネリと酷評されようと、とにかく汗だくになって懸命になって舞台の上で格闘する姿に人は感動し、拍手を送ったのでしょう」

三平師匠の芸のエッセンスや本質を演じたい 

 風間さんの役作りは稽古場で行われることが多いそうです。演出家や共演者とのアンサブルの中で役の人物との共通点を探します。そのため、事前にあまり細かく人物や時代背景などは調べないそうですが、今回は林家三平という人間の本質に近づきたいと、三平師匠について精力的に調べたと言います。

「師匠の芸の陰にある苦労や背景を知りたかったんです。そこから林家三平の芸のエッセンスを見つければ、少しでも本質に近付けるような気がして。いつもはどんな役であっても、その人物と自分の近似点を探してそれを増幅するんです。ですからどんな役を演じても風間杜夫なんです(笑)。今回もその点は同じで、三平師匠が持つサービス精神や照れ方、愛嬌などを僕の中に探しました」

そして風間がみつけた近似点は…。

「どこかだらしない所かな(笑)。あれだけ売れてもお金を一銭も家に入れなかったって聞きましたからね。香葉子さんは内職していたそうですから。なのに奥さんとは別の女性の所には、自分の家にもない冷蔵庫や扇風機やらがある。そこに香葉子さんが乗り込んでいくと、師匠は土下座して謝ったんです。そんな、あまり立派じゃないところが好きだし、似ているとこかな(笑)。それでも根は正直だし憎めない方です。僕はそういう時代に生きた芸人の風情が好きなんです。

 そういう時代の芸人さんの“もうホントに仕様がねェなぁ、こいつは”っていう無頼さとダメっぷり、そして昭和の爆笑王と謳われた林家三平という人間の豊かさを伝えたいと思います。苦しかったけれど懐かしく良き時代の、ほのぼのとした家族愛を感じられる舞台です。ぜひ劇場へお越しください」

 

プロフィール

役者/風間杜夫

かざま・もりお 1949年東京都生まれ。つかこうへい事務所で看板俳優を務める。映画『蒲田行進曲』で注目を集めて以降、テレビ、映画、舞台と活躍を続ける。'03年『ひとり芝居三部作』『死と乙女』で読売演劇大賞最優秀男優賞等受賞。落語にも意欲的で独演会を開催。

 

公演告知

明治座 2009年3月公演
林家いっ平 改メ 二代目 林家三平襲名記念公演
『三平物語』
3月1日(日)~29日(日)会場/明治座
■原案/海老名香葉子
■作/金子成人
■演出/水谷幹夫 
■出演/風間杜夫、熊谷真実、
 池内淳子(特別出演)
■A席:12,000円、B席:
    5,000円(全席指定・税込)
【問】明治座チケットセンタ-
03-3660-3900 ※10時~17時

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