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芸能人インタビュー

松坂 慶子/何ごとも愉しみ、面白がり、自分の想いや情熱のすべてを『込めて』生きるということ 2009.12.24
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松竹の看板スターとして華やかに活躍。あらゆる役をターニングポイントに、今やトップ

女優のひとりに躍り出た松坂慶子さん。12月26日公開の映画『釣りバカ日誌20 ファイナル』に出演します。国民的シリーズの記念すべき最終話に参加することへの想い、女優業について伺いました。

 

 
役者業は学校のよう。つねに飛躍し続ける女優・松坂慶子


 
「どうすれば愉しめるかしら? いつもそんなふうに思っています」。甘い声で弾むように話し、花のようにふわりと笑う。近くにいるだけで、人をホンワカと幸せな気持ちにさせてくれるこの女性が、まったくの別人に変身する様は圧巻です。あるときは太陽のように明るく大らかな大阪の『オカン』、あるときは戦争で家族を失った幼い兄妹にきつく当たる『憎まれ役』、時代劇では他人にも自分にも厳しい『鉄の女』を演じました。


「演じるうちに少しずつ役に近付き、やがて私自身と重なります。まるで別の人生を追体験しているよう。小栗康平監督に、松坂さんは一体型の女優ですねって言われたことがあるんです」


08年のNHK大河ドラマ『篤姫』では、篤姫の教育係・幾島を好演。「幾島は侍のような芯の強さを持つ、胆力のある女性。私の中にある強さをすべて掻き集め、全身全霊でぶつかっていかないと演じられませんでした。ですから撮影後はいつもくたくた(笑)」。

 

松坂さんの二人の娘さん(高校生・中学生)は、幾島を演じる母のあまりの迫力に度胆を抜かれました。「声も目つきも雰囲気も、普段とあまりに違って驚いたんでしょう(笑)。幾島のお蔭で少し、私も強くなれました。演じるごとに、人間としての幅が拡がっていく気がするんです。役を通してさまざまなことを学んでいます」。
 
迷い、苦しんだ経験も、いつか必ず実を結ぶ
そのために出来ること

 
デビュー以来、華々しい姿で人々を魅了し続けてきた松坂さんですが、「女優をやめたい」と現場で泣き崩れたこともありました。29歳で、初めて日本アカデミー賞を受賞した直後です。「もっと上手にやらなきゃと焦って、がんじがらめになってしまって…カメラの前に立つのが怖くなったんです。もう毎日、現場で泣いてばかり(笑)」。


もちろん撮影は進まず、プロデューサーに「やめるならせめてこの作品(『道頓堀川』)が終わってから…」と逆に泣きつかれたほど。この深刻なスランプからの抜け出し方が、実に松坂さんらしい。「大阪の道頓堀川にロケに行ったんです。そうしたら大阪の活気にすっかり圧倒されて、弱気な気持ちが吹っ飛んでしまいました。大阪の地場にエネルギーをいただいたんです」。


演技に対する迷いは何度でも生じます。映画『犬神家の一族』の撮影では、松坂さんの不安を見抜いた市川崑監督が「余裕を持って、愉しんで。それが極意ですよ」という言葉をかけてくれました。肩の力がスッと抜け、「本当にそうだわぁ」。愉しんでこそ、最大限の力が発揮できるのだと実感します。「評価を下すのは自分以外の方に委ねて…。目の前にあることを精一杯、愉しみながら取り組む。私に出来るのはそれだけなんだわって、今はそう思っています」
 
シリーズ最高傑作!
『釣りバカ日誌』が贈る22年分の「ありがとう」


 
一流企業・鈴木建設の経営者として、現実に直面し苦悩するスーさんと、我が道を突き進み、趣味の釣りと家庭をこよなく愛する万年ヒラ社員のハマちゃん。対照的な二人だが、『釣り』という固い絆で結ばれている。北海道の大自然の中で最高の釣りを満喫する釣りバカコンビ。しかし会社の業績不振や遺産相続問題など、心労が重なり、スーさんが倒れてしまった! 鈴木建設創業以来の危機に、ハマちゃんは…。


バブル景気、ゼネコン疑惑、地球環境問題など、その時々の社会情勢をスクリーンに映し出してきた『釣りバカ日誌』シリーズ(配給/松竹)。平成と共に産声を上げた国民的映画が、通算22作目にしてついにファイナルを迎えます。スーさんの亡き親友の娘であり、料亭の美人女将である葉子役として、松坂さんがゲスト出演を果たします。
「19歳から女優としての私を育ててくださった松竹映画。故郷に戻ってきたような懐かしさと歓びを感じます。『往年の松竹時代の松坂さんに戻って演じてくださいね』と、脚本の山田洋次さんからもメッセージをいただきました」


スーさんを実の父のように慕い、女手ひとつで娘を育てた健気な葉子を演じる松坂さんは、儚くも美しい。個性豊かなキャスト陣の息ぴったりの掛け合いは勢いを増し、笑わずにはいられません。しかし、予想を裏切る驚きの展開も多く待ち受け、深く考えさせられる局面も…。


「ほのぼのとした楽しさの中に、一本筋が通っている。それがこのシリーズの素晴らしいところ。終わってしまう寂しさもありますが、それ以上に、22年も続いためでたさを強く感じます。朝原雄三監督の若々しい感性で、弾けるように描かれていたのが嬉しくって。ファイナルにふさわしい演出でした」


北海道のロケでは記録的な降雨量に見舞われましたが、現場はつねに和気藹々。西田敏行さんや三國連太郎さんを中心に、松坂さん、吹石一恵さんや塚本高史さんらで、作品にまつわるさまざまな話で盛り上がりました。「まぁ、なんて貴重な経験かしら」と松坂さんは振り返ります。「西田さんがいつも空気を和ませてくださるの。現場は『釣りバカ日誌』の世界そのままですよ」。


シリーズを総括する気になるエンディングとは!?

22年の集大成を、スクリーンでぜひご堪能ください。
 
『釣りバカ日誌20 ファイナル』


監督/朝原雄三 出演/西田敏行、三國連太郎、浅田美代子、松坂慶子、吹石一恵、塚本高史 他 製作・配給/松竹株式会社 12月26日(土)、全国お正月ロードショー


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