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時代遅れでも、さらされたとしても、役者として生きていくことを引き受けたい 2020.04.20
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54年にデビューし、一歩ずつキャリアと経験を積み重ねてきた石橋蓮司さん。いぶし銀の演技は、日本映画に欠かせません。4月24日公開の『一度も撃ってません』で18年ぶりとなる主演を務めます。本作の見どころ、若い世代への思いについてお聞きしました。

 

18年ぶりに主演、70年代が漂うコミカルなハードボイルド映画

「若い人はスマホでニュースを見たり、恋人に愛を伝えるそうです。便利なんだろうけど、それをやろうとは思わない。便利すぎることも、分かりすぎることもどうかと思う。世の中には知らなくてもいいことだってあるでしょう」
 自らを時代遅れだと笑う石橋蓮司さん。これまで難役がオファーされても本や映画などで調べ上げ、自分自身を役に近づけてきました。切磋琢磨する役者同士の語らいも糧となりました。
 「酒を飲み、役者仲間と意見を出し合ったり、ときには批判もしましたよ。そんななかで役者としての自分が形成されました」
 遠くを見つめ、若かりし日を思い起こす石橋さん。4月24日公開の『一度も撃ってません』は、石橋さんが青春を謳歌した70年代の雰囲気が漂う新作映画。18年ぶりに石橋さんが主演を務めました。
 トレンチコートに身を包み、静かに煙草に火を灯す市川進。巷では伝説の殺し屋と噂されるが、実は一度も人を撃ったことのないハードボイルド作家。“御前零児”のペンネームの通り、夜の街でネタ集めに励むある日、妻から浮気を疑われ、ついには本物の殺し屋の標的に。人生最大のピンチを迎えた市川の運命は─。
 脚本はドラマ『探偵物語』、映画『野獣死すべし』を手掛けた丸山昇一さん。共演者であり、公私共に親交がある大楠道代さん、岸部一徳さん、桃井かおりさんらと息の合った芝居を展開。さらに佐藤浩市さん、豊川悦司さんなど豪華な顔ぶれが揃いました。
 「みんなが真剣に役を作り込み、現場に来てくれたことが本当にうれしかった。だけど、身内のような仲だとやりにくさもあるんですよ。いつもは『俺はこういう人間だぜ』って演技で相手を威嚇するんだけど、素性が知られているから。いつもの蓮司でしょって。でも気取らない分、ずいぶんと任せられました。昭和っぽい理由?古い役者ばかり出ているからですよ(笑)」
 時の移り変わりを感じながらも我が道を行く市川。そんな彼を時代遅れだと笑うのが、若手編集者を演じた寛一郎さんです。若者が発する素直な本音により、ハードボイルドな市川がコミカルに映し出されます。
 「昭和の挽歌を描いた作品ですが、過去が美化されすぎると作品にリアリティがなくなる。だから、若い寛一郎には、昭和を引きずる俺を潰せ! と言いました。潰せば潰すほど、観客の心をつなぎとめてくれるはずだから」
 寛一郎さん(父は佐藤浩市さん、祖父は故・三國連太郎さん)をはじめ、売人役で出演した柄本佑さん(父・柄本明さん)は、石橋さんの作品を観て育った世代。若手との共演は、石橋さんにとって感慨深いものでした。
 「若かった頃、三國さんの芝居に対する姿勢に同調・共感しましたし、浩市が出てきたときもいい役者だと思いました。子どもである寛一郎、それにオムツの頃から知っている佑らと今回共演できました。俺たちとは考え方が違うだろうけど、役者という軸があるから同じ目線で話せる。何よりうれしいことですね」
 役者生活66年、今年8月で79歳に。仲間が少しずつ減っていくなか、役者業を全うする覚悟を語る石橋さん。それは後進に対し、役者としての生き方を示す言葉でした。
 「あと何年かしたら介護施設に入るかもしれないし、こうやってインタビューに受け答えできなくなる日が来るかもしれない。それでも構わないと思っています。たとえ、さらされたとしても、役者として生きていくことを引き受けたい」

 

 

■プロフィール

 俳優/石橋蓮司

1941年東京生まれ。「劇団第七病棟」主宰。『ふろたき大将』(‘54)でデビュー。以来、キャリアに裏打ちされた確かな演技力で演劇や映画、テレビで活躍。映画では降旗康夫監督ら日本映画界の巨匠の作品にも数多く出演。阪本順治監督、三池崇史監督らの作品でも欠かせない存在に。

 

■インフォメーション

 

『一度も撃ってません』

4月24日㈮より
TOHOシネマズ シャンテ
新宿武蔵野館ほか全国公開

 

■監督:阪本順治
■出演:石橋蓮司、大楠道代、岸部一徳、桃井かおり
佐藤浩市、豊川悦司、江口洋介、妻夫木聡、新崎人生、井上真央 他

 

 


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