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芸能人インタビュー
- カッコ良いジャズに下らないギャグ。大いに笑って元気を持って帰ってください! 2021.05.17
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三宅裕司さん率いる「熱海五郎一座」。新作「Jazzy(じゃじぃ)なさくらは裏切りのハーモニー ~日米爆笑保障条約~」は昨年、新型コロナウイルスの影響で中止となっていましたが、5月・6月、新橋演舞場に帰ってきます! ジャズ、歌、アクションと盛りだくさんの内容で2年ごしの笑いを届けます。
今年のテーマは戦後&ジャズ。熱海五郎一座の新作舞台
「一昨年の公演が終わったあと、作家との打ち合わせで戦後・ジャズというテーマが決まりました。僕は元々ジャズが好きで、前々からジャズシンガーの話をやりたいねと話していたので『よし、それでいこう!』と。ただ、せっかく熱海五郎一座でやるのだから普通にやっても面白くない。そこで作家が『戦後は戦後でもこういうのはどうですか?』というシノプシスを送ってきたんですが、これがすごい! 思わず唸ってしまいましたよ」
太平洋戦争も終盤のサンフランシスコ。対日謀略放送に加担していた日系アメリカ人ジャズバンド『ツインズ』のメンバーは、アメリカ敗戦の声明を聞く。同じ頃、空港に降り立った日本の女性海軍中佐は、アメリカ日本化計画を発令! その結果、バンドは嫌いな演歌や歌謡曲を演奏しなければならなくなるのだが――。
連合国と日独の戦いに翻弄される日系ミュージシャン。一見悲劇のように見えますが、そこに笑いを生み出す仕掛けがあるのだそう。
「戦後の混乱期に命を懸けて何とかしようとしている人間が思わずやってしまった失敗には人間っぽい面白さがありますよね。そういう緊張感のある設定やシリアスな芝居があるからこそギャグが生きてくるし、その落差が東京喜劇ならではの面白さだと思います。だから今回キャストによるジャズの生演奏があるわけですが、『喜劇だからこれくらいでいいや』というのは絶対にしないようにしようと決めています。ただ、ジャズは本当に難しい! 特に僕が担当するウッドベースはフレットが無いので、どこを押さえればこの音が出るというのを感覚で覚えなければならない。これはもう大変ですよ。でも公演が1年延びたことで練習期間も長くなったわけですから…言い訳がきかなくなってしまいました(笑)」
眉尻を下げ、困ったように話す三宅さんですが、その表情はどこか楽しそうです。さらに、毎年5万人もの観客を爆笑の渦に巻き込む『熱海五郎一座』の座長として心がけていることを伺うと。
「まずは楽しい雰囲気で稽古をすることですね。灰皿を投げて追い詰めて芝居を作っていくやり方もありますけど(笑)、追い詰めるとバカなことはできませんから。ダメ出しも笑いが起きるようなやり方にして、良い雰囲気のまま舞台に上がれば、その楽しさはお客さんにも伝わります。一方で、ただ楽しけりゃいいってもんでもなくてね。笑わそうとしてシーンとしてしまったらそれは失敗ですから、じゃあここはなんでウケなかったんだろうと冷静に考えて、もっと面白いものを考える。その繰り返しですよね」“笑い”にとことんこだわった老若男女が楽しめる大衆喜劇
「熱海五郎一座では、笑いのためにテーマを考え、笑いのために内容を考えています。メッセージ性なんてありません(笑)。何よりも笑いが一番上なんです。だからストーリーも難しくありませんし、帰る頃にはどんな話だったか忘れてしまうほど、老若男女とにかく爆笑の連続です。最近年寄りが面白がれるものがないなと思っている方がいらっしゃったら、ぜひ見に来てください。そして大いに笑って免疫力を上げていただければ嬉しいです!」
■プロフィール
喜劇役者/三宅 裕司
1951年東京都出身。1979年、劇団「スーパー・エキセントリック・シアター(SET)」を旗揚げし、演出・出演者として活躍するほか、「THE夜もヒッパレ」「どっちの料理ショー」など数々のテレビ番組で司会を務める。2006年、「熱海五郎一座」を立ち上げ10作以上の新作を上演、2014年に新橋演舞場に進出し、毎年公演を行う人気シリーズとなった。
■インフォメーション
熱海五郎一座 新橋演舞場シリーズ第7弾‼ 東京喜劇「Jazzy(じゃじぃ)な
さくらは裏切りのハーモニー」
~日米爆笑保障条約~
作/吉高寿男出演・構成・演出/三宅裕司出演/渡辺正行、ラサール石井、小倉久寛、春風亭昇太 ほか交互出演/東貴博、深沢邦之 ゲスト/紅ゆずる、横山由依(AKB48)会場/新橋演舞場日程/5月30日(日)~6月27日(日)料金(税込)/一等席11,500円、二等席9,000円、三階A席6,000円、三階B席2,800円、桟敷席12,500円【問】チケットホン松竹 0570-000-489 (10:00~17:00)