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芸能人インタビュー

明日の幸せのためにみんなで頑張った70年代。手弁当で参加した作品も今では大きな財産 2023.09.19
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清楚さと聡明さを兼ね備え、かつては「お嫁さんにしたい女優」と言われた竹下景子さん。10月14日から始まる鴻上尚史さん作・演出の舞台『アカシアの雨が降る時』では、姿は70歳、心は20歳の女性を演じます。作品や、ご自身の学生時代についてお話を伺いました。

上京、そして俳優デビュー。人生の転換期を迎えた70年代

 「鴻上さんとは演劇では初めてご一緒させていただくのですが、以前私がアシスタントを務めていた『TVタックル』には何度もゲストでお出になっていて、とても弁舌爽やかな方だなあと思っていました。今作は70歳の主人公が50年を遡ってハタチの時代に戻るっていう、かなり衝撃的なお話ですが、笑いと涙を操る鴻上さんらしいセンスが遺憾なく発揮された作品だと思います」
 母が倒れた。病院に駆けつけると、母は自分を20歳の大学生、孫を恋人、息子を恋人の父だと思い込んでいた。医師によると母は認知症で、その妄想を否定してはいけないそうだ。こんがらがった関係の中、母は大学に戻ると言い出す。ベトナムに向かう戦車を止めるために…。
 世代の違う3人が70年代を共に過ごすことで変化し、理解し合おうとする姿を描いた本作。認知症にベトナム戦争とシリアスな設定ながら、当時流行したギャグや歌など、クスっと笑える仕掛けが随所に散りばめられています。
 「作中に出てくる歌は全部知っていますし、当時のギャグもすごく懐かしく思い出しますね。冗談はよし子さんとかドロンとか(笑)。いま思うとなんで面白かったのかなって思いますよね。72年と言うと、私は大学に入って上京した年になります。それまで家族や学校など小さな世界しか見ていなかったのが、急に広がったように感じたのを覚えています。私は大学付属の中高一貫校に通っていたので外部受験する必要はなかったのですが、このままだと一生籠の鳥だと思って、卒業後実家に戻ることを条件に大学受験させてもらったんです。だから何が何でも4年の間に自分の世界を確立させて、ひとつでも多くの思い出を作りたかった。それでとにかく私はテレビに興味があったので、72年の秋に伝手を頼って三船プロダクションを訪ね、気が付いたら大人の世界に足を踏み入れていたわけです」
 こうして俳優の道を歩み始めた竹下さん。75年には生涯忘れられない作品と出会います。
 「とにかくビックリ仰天したのが『祭りの準備』というATG(日本アート・シアター・ギルド)の映画。ATGって当時一世を風靡した映画の製作スタイルだったのですが、配給会社に頼っていない分、お金がないんですよ。だからみんな手弁当みたいな感じで。カメラも古いのでずっとカタカタ音がしていてシンクロで音が録れないから、映像と音で2回本番をやるんです。同じことを同じように。こんなの二度とできない! と思いましたが、ここまでしなくちゃプロになれないんだとすごく落ち込みました。後になって分かったことですが、この映画がかなり特殊だっただけなんですけどね(笑)。でも、車座になって安いお弁当を食べたり、一升瓶を真ん中に置いて演技論を戦わせたり、みんなが命懸けみたいにして撮った映画が良い作品として残っているのは、誇らしいことですし、大きな財産です」

 エネルギーに満ちていた、あの時代の雰囲気も感じてほしい

 「私は今作の主人公と同世代ですが、学生の頃は自分の周りしか見えていなくて、ベトナム戦争もフォークソングを通して知るような子供でした。一方で作中にもあるように、身を挺してでも平和のために活動していた方もいたわけで…。そんな時代を経て今があるってことを若い人たちにも知っていただければ嬉しいです。それと70年代って今よりもっとシンプルで、今日頑張れば明日はもっと幸せになれるっていう時代なんですよね。1970年の大阪万博には明るい未来がいっぱいで、そういう時代の雰囲気もどこかで感じていただけたらいいなと思います」

 ■ヘアメイク:徳田郁子 スタイリスト:田中舞 HANAE MORI(オールスタイル株式会社 03-3492-8001)

 

■プロフィール

俳優/竹下 景子

1953年愛知県出身。東京女子大学卒業。NHKの『中学生群像』出演を経て、1973年『波の塔』で本格デビュー。以降数多くのドラマに出演し、俳優としての地位を確立する一方、76年からは『クイズダービー』のレギュラー回答者に抜擢され、“三択の女王”として人気を博した。現在、西田敏行さんとのコンビで送るラジオドラマ『新日曜名作座』がNHKラジオ第一で放送中(毎週日曜日)。

 

■インフォメーション

「アカシアの雨が降る時」

作・演出/鴻上尚史 

出演/竹下景子 鈴木福 松村武 

会場/新国立劇場 小劇場 

日程/10月14日(土)~22日(日) 

料金(全席指定・税込)/一般:7,800円 シニアチケット:5,000円※65歳以上、枚数限定、要身分証明書

【問】サンライズプロモーション東京

0570-00-3337 (平日12:00~15:00)

 


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