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みんなで見えないものを想像して生まれる一体感こそ一人芝居の醍醐味です! 2024.11.18
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 イッセー尾形さんがライフワークとして行っている一人芝居。毎年新ネタを発表し、ツアーで全国各地を巡っています。12月には、『イッセー尾形の右往沙翁劇場・すぺしゃる2024 in 有楽町』を開催。一人芝居への取り組みやその面白さをお聞きました。

 

“ゆったり楽しんでほしい”一年の集大成となる年末公演

 「オフは海外のミステリーをよく読んでいます。アガサ・クリスティとかエラリー・クイーンとか、昔のミステリーがいいんです。読書中は、頭が空っぽになっているような気がしますね」と、にこやかに語るのは、一人芝居の第一人者として知られるイッセー尾形さん。明るく朗らかな語り口で、場の空気を和ませます。
 「同じ本を何度も読むんです。エラリー・クイーンだと、『ローマ帽子の謎』っていう処女作なんですが、それだけで5、6冊はうちにあります。もう結末は分かっているけれど、文体に触れたいんだね。それに、外国の劇場の話とか、自分と無縁の世界に憧れるんでしょう。遠い話だからこそ、気楽に触れられるのもいいですね」
 1980年代から、イッセーさんがライフワークとして行っている一人芝居。12月には、一年の集大成となる舞台を6日~8日の3公演で開催。年末の有楽町朝日ホールでの公演は、今年で6年目となります。
 「年末の公演は、4月に生まれた新しいネタを一年かけて育てて、やっとここまでたどり着いた、という達成感があります。ゆったりと楽しんでもらえたら嬉しいです」
 数々の愛すべき市井の人々を演じ、イッセーさんは笑いを生みだしてきました。時代によりさまざまな変化はありますが、一人芝居の基本は変わらない、と言います。イッセーさん演じる主人公、その主人公と会話する「誰か」。動きとセリフだけで物語を舞台上に浮かび上がらせます。
 「人間にはその場に無いものを見る力があります。一人芝居ではその無いものを見る、ということを楽しんでいるんです。それは昔も今も変わりません。70歳を過ぎて考えるのは、大事なのは自分の外側だということ。一人芝居では、見えない人を相手に芝居を作るでしょう。お客さまは僕だけを見ていますが、僕の変化によって、この見えない相手が見えるような気がしてくる。この気がするっていうのが大事なことで、それこそが想像そのものなんです。でも、想像というのは頭の中だけの話だから、弱いもんでね。ある意味毎回一か八かで、その緊張感もあります。みんなで見えないものを想像して生まれる一体感こそ、一人芝居の醍醐味ですね。
 これまで、大勢の人を演じてきましたが、そのルーツは全部自分。僕の一人格は色々な要素でつくられていて、その要素を一つひとつ解いていくと、違う人物に行き当たる。そんなやり方でキャラクターを作ってきました。自分が昭和の人間で、時代遅れの部分も随分あるから、あえてそこを人物に昇華しているところもありますね。だから、絶滅危惧種のような人物が多いんじゃないかな」
 

不安を乗り越え
ユーモアを忘れずに生きるには


 時代を越えて、私たちに笑いを届けてきたイッセーさん。どんな時代でも不安を乗り越え、ユーモアを忘れずに生きるにはどうすればいいのでしょうか。イッセーさんは、「確固たる自分を持つこと」と、語ります。
 「結局自分が今までやってきたことを信じるしかないんだと思います。それを今まで以上に深くやる。やれるところまでやる。それができているかどうかは自分で点検しなくてはいけなくて、他人に評価を求めずに、評価は自分で下す。でも、そういう確固たる自分というものは、脆くもあるから。強さも弱さも、両方柔軟にあわせ持つのも大切です。そうじゃないと、意固地になっちゃいますからね。言葉にすると難しそうですが、皆さんやってのけられる。僕はそう信じています」

 

 

■プロフィール

俳優/イッセー尾形

1952年福岡県生まれ。1971年演劇活動を始める。1980年代「一人芝居」の第一人者として、独自のスタイルを確立。1990年代には、海外からも招致され数多くの都市で上演を果たす。舞台や、ドラマ、映画にも多数出演し、2017年に出演したマーティン・スコセッシ監督の映画『沈黙ーサイレンスー』では、その演技が高く評価される。 現在、雑誌「coyote」にて「宮沢賢治再訪」を連載中。

 

■インフォメーション

イッセー尾形の右往沙翁劇場・

すぺしゃる2024 in 有楽町

日時/12月6日(金)19:00 開演、7日(土)・8日(日)15:00 開演 

会場/有楽町朝日ホール

料金/全席指定:6,000円(税込)

※未就学児入場不可

【問】サンライズインフォメーション 

0570-00-3337(平日12:00~15:00)

 


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