今回は鯉渕春枝さんが紬からリメイクしたコートとベスト、そして複数の着物から制作したトートバッグをご紹介します。

　「和服好きな母に似たのか、若い頃は着物で外出することも多かったのですが、年齢とともにタンスに眠ることが増えてきました。その中でも単衣の紬はよく着用していたので、何かにリメイクできないかと思い仕立てたのが今回のコートです。縞柄なので裁ち方次第で仕上がりが大きく変わってしまうのですが、思った通りになり、嬉しく思います」

　コートと同じ生地で作ったベストは、鯉渕さんの先生・矢﨑さよさんが考案した“さよベスト”。脇の部分にボタンが付いており、体型に合わせて調節できるのが特長です。

　「“さよベスト”はコートの上から着れば気分が変わり、ジーンズにも合うので、いろいろな着回しができます。ボタンは迷いましたが、濃い色目の部分を使って大きいくるみボタンにしました。
　眠っていた和服をリメイクして日常に再利用することで、私も楽しみが広がったと思います」

【コート＆ベスト】

つるんとした生地は軽くて暖かく、袖まわりは広めなので着脱しやすい。

【トートバッグ】

複数の着物を短冊状にして作ったトートバッグ。柔らかくて軽いため、サブバッグにも便利。

制作者：矢﨑さよソーイング教室　鯉渕春枝さん