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液状化現象 2024.02.19
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 衝撃的な年始となった。マグニチュード7・6、石川県内で最大震度7を観測した。輪島市では大規模火災が発生、日本海沿岸の一部では大津波に襲われた。家屋の倒壊、土砂崩れ、ライフラインの寸断…。元日の屠蘇気分を砕いた令和6年能登半島地震。地震列島の宿痾とはいえ、また多くの人命が失われた。新年の惨事に今も胸が痛む。
 凄まじい地震のエネルギーには、いつも恐怖を感じる。コンビナート火災が発生した昭和39年の新潟地震は、恐怖を覚えた最初の地震だった。小学校の校庭が地鳴りとともに大きく波打ち、思わずへたり込んだ。新潟市内では液状化現象が起き、鉄筋コンクリート造りの5階建て県営住宅が何棟も基礎が沈み、傾いた。
 緩く堆積した砂の地盤に強い地震動が加わると、地層自体が液状化する。地震による地盤の液状化現象の研究が行われる契機となったのも新潟地震だった。昭和58年の日本海中部地震や、その後の阪神・淡路大震災、東日本大震災でも噴砂と地盤沈下など広い範囲で液状化現象が発生した。
 今回の能登半島地震でも震源域をはじめ新潟市西区などで液状化現象が起きた。液状化は埋立地や干拓地、昔の河道を埋めた土地など地盤の脆弱な所が要注意か所だが最近、世の中のさまざまな分野でも液状化現象が噴出している。
 自動車保険不正請求のビッグモーター、アメリカンフットボール部の違法薬物事件で迷走した日本大学、ダイハツの認証不正問題、損害保険大手4社の法令軽視問題、自民党派閥の政治資金事件…確たる規範を失った日本社会の宿痾であり、実相でもある。(石井仁・読売新聞東京本社元記者)


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