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百年前の轍踏むな! 2025.12.16
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 昭和百年、戦後80年。今年は、この時代コピーに誘われ、我が国の近現代史を学び直した。そして、ぞっとした。今の世界情勢が、第2次世界大戦前夜とも言われた百年前の1920年代の〝悪夢の実相〟とよく似ているのである。
 20年代の米国は、現在と同じ共和党政権が10年続いた。内向き志向が強く、その時に流行ったキャッチコピーが〈アメリカファースト〉。17年にロシア革命が勃発、22年に共産主義のソビエト連邦が発足した。
 世界的に勢いを増す共産主義思想に危機感を抱いた米国は、大量生産・大量消費を基軸とした〝米国流の豊かな資本主義〟で対抗。キーワードは、昨今の日本でも推奨されている〈貯蓄から投資〉だった。
 ウォールストリートの金融資本主義が肥大化、過剰生産・過剰投資が続き、29年のニューヨーク株式市場の大暴落をきっかけに大恐慌が発生した。さらに翌年、米国が関税を引き上げたことから多くの国が保護貿易に転換、各国の緊張の高まりが第2次世界大戦の引き金へとつながったのである。
 今年の日本の株価も5万円を超えるなど投資家は、実体経済と乖離した安易なマネーゲームに踊らされている。また、世界のGDP(国内総生産)に占める我が国の比重は、94年の17・8%をピークに毎年下降を続け、昨年には3・6%に縮小した。
 国民一人当たりのGDPでは世界37位となり、アジア圏でも7位に転落した。百年前と酷似した世界の潮流に巻き込まれ、昔と同じ轍を踏んではならない。迷走する世界とは一線を画して、日本主導の世界秩序構築を目指したい。(石井仁・読売新聞東京本社元記者)


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