アクティブなシニアライフを応援する情報サイト

素敵に年を重ねる’あなた’のための応援サイト
Home

文字サイズ変更

  • 標準
  • 大

はいからCHANNEL インターネットTV
はいから大人の部活
遺言アプリ100年ノート

はいからお昼の快傑TV
老後の窓口


メディアのご紹介

  • 季刊誌はいから
  • 新聞はいからエスト

好評連載コラム

一期一筆

穴は深く掘れ 2026.08.27
Share

 スコップで足下を深く掘ろうとすれば、どんどん穴の直径も広くなる。そんな体験を持つ人は多いと思う。掘削機を使えば簡単な穴掘りだが、スコップで深さ3㍍前後、直径30㌢前後の穴を掘るのは至難の業だ。
 〈穴は深く掘れ。直径は自ずから広がる〉――。これは、さまざまな分野の仕事場でよく聞かされた言葉だ。穴を深く掘れとは、自らの仕事を一所懸命深堀りし、極めろということである。職場やその道の第一人者は大概、穴を深く掘り続けた人だ。当然、穴の直径も大きく広がっている。
 だが、無駄に思える穴周りの広がりこそが人生の大切な糧であり、深い意味があるのである。穴を深く掘った人は、物事を深く探求した人物であり、その分野に精通した知見の持ち主といった評価となる。
 その評価は〈信頼〉に繋がり、求めずして人脈も広がる。信頼と人脈の〝無形の財産〟は、人生を豊かにしてくれる。愚輩も体験した人間学である。
 巷には、ろくな穴も掘らず、穴の直径だけを広げることだけに汲々としている薄っぺらな人間が結構いることも見てきた。穴掘りに取り組む姿勢を見れば、その人物がわかり、人を見定める物差しにもなる。
 この穴掘り人物論は、現役時代、さまざまな分野の人物評価にも役立ち、重宝した。私たちは人間である。穴掘りに長けたニホンアナグマやタヌキ、イタチ、ネズミ、モグラなどとは違う。
 優れた人物は皆、それぞれの分野での仕事を深堀りすることで、仕事に勝る多くの人という財産も増やしている。この穴掘り人物論、単純な道理に見えるが、奥は実に深いのだ。(石井仁・読売新聞東京本社元記者)


Back PageTop

  • 会社案内
  • プライバシーポリシー
  • ご利用規約
  • お問い合わせ
  • 広告掲載のご案内