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清水国明さんの国明式災害生存術
- 第4話~自然の中で出会う、頭も体も喜ぶ生き方とは?~ 2007.05.30
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今、多くの人たちが、自然と遠くはなれた生活をしています。
別に自然なんてなくてもさして生活には困らないし、むしろ便利で快適な暮らしにとっては、いかに自然から離れるかが、最大のテーマだといってもいいくらいでしょう。けれど、です。生活と言うものは、便利で快適でさえあればいいというものではないですよね。便利で快適なだけの生活では、なんとなく、どことなく物足りなく感じるのではないかと思います。
例えば食事にしても、美味しいからといってお菓子だけ食べて、とにかくお腹が膨らんだら、それでいいのでしょうか。以前はどんな物でも美味しければそれでいい、と思っていました。体が望むものを望むだけ食べるのが自分の健康法だと言っていました。どんなものが体にいいかは、体に聞くのが一番だと思っていたからです。ところが、体のためにならない、むしろ害になるものでも、とても美味しく感じるものが氾濫してきて、体が簡単に騙されてしまうようになったのです。売上げのために体への栄養を無視して、より美味しいものを開発し続けてきた結果ではないでしょうか。
美味しいだけで栄養が全くなくて、体には良くない食べ物。冷静に見てみるとそんなものが周りに溢れています。また同じように、楽しいけれど体には良くない、体は喜んでいない遊びも沢山溢れています。テレビゲームなんてものは、面白くてしかたない遊びではありますが、それは脳の一部で快感を感じているだけで、体は全く楽しんでいません。こんな不自然な現象を是正する方法は、自然なものを食べて自然の中で遊ぶこと。実に簡単です。そして与えられるものの中から、選ぶのではなく自ら作る生活をすること。考えてみればいつも選んでばかりいるのが現代人で、その選択の良し悪しだけが問われているようです。けれど生きる本質は、選ぶのではなく作り上げること。生活そのものを一から作り上げる体験を自然の中で行うことで、本物のおいしさや楽しさに出会うことができるのだと思います。
■清水國明(タレント・自然暮らしの会代表)