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聖マリアンナ医科大学病院 スーパー医師による医療情報

地域の腎臓病患者さんの最後の砦として応えたい 腎臓・高血圧内科部長 柴垣有吾先生 2024.09.30
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 聖マリアンナ医科大学腎臓・高血圧内科は、腎疾患・高血圧・体液異常を持つ患者さんを対象とした大学病院の名に恥じない医療を提供するように、医局員が一丸となって頑張っています。
 超高齢化社会の中、他に病気が無くても腎臓の機能は年齢と共に低下する臓器であり、また、腎臓病の原因となる糖尿病や高血圧(動脈硬化症)が増えているため、透析療法が必要となる高齢者、特に後期高齢者が増えてきています。つまり、病気だけでなく、身体や認知機能の低下も進行した患者さんが増えているのです。
 腎臓・高血圧内科では以下の3つを診療のモットーとしています。
①病気を治す以上に患者さんが幸せになる医療の提供を目指せる
②医局員各々が自分の役割を認識し、精一杯果たす気持ちを持てる
③多職種チームのリーダーとして、互いを尊重し、協力できる
 患者さんの多くが高齢者で、腎臓病以外の疾患や機能低下を抱えた状況にあります。単に腎臓病を治すだけでは患者さんを幸せにすることができず、身体・認知機能を維持し、患者さんが社会や家庭での役割機能を果たせるように配慮することが大切です。医師が、腎臓病に対応する最先端の知識と技術を持てるように切磋琢磨することは言うまでもありませんし、実際、当科の医師は全国的にみても臨床能力が高いと自負しておりますが、それ以上に多職種と協働することで、患者さんの身体・認知機能を維持し、社会的問題に対応することも当科が提供すべきものであるということを、皆で共有しているという点が当科の誇れるところです。
 そのような医療を地域の患者さんに提供する前提として、今後を担う若い医療者への教育が極めて大事であり、当科は教育には多くの力を注いでおります。加えて、基礎研究の他、多職種と一緒に患者さんの身体・認知機能や社会的問題の解決に資する臨床研究を数多く行っています。当科は地域の腎臓病の患者さんの最後の砦として、診療・教育・研究に邁進することで役割を果たし続けていきます。

■取材協力

聖マリアンナ医科大学病院(神奈川県川崎市宮前区菅生2‐16‐1)

☎044‐977‐8111㈹


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