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聖マリアンナ医科大学病院 スーパー医師による医療情報
- いのちをつなぐチーム医療~小児医療の現場~聖マリアンナ医科大学病院小児外科診療部長 古田 繁行先生 2025.11.06
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私ども小児外科は、小児の外科疾患を専門とする診療科です。一般の方にはあまり馴染みがないかもしれませんが、胎児から中学生までの子どもたちが診療の対象となります。聖マリアンナ医科大学病院における小児外科の診療は、すでに50年以上の歴史があります。少人数から始まった診療体制は、現在に至るまで24時間365日体制を維持しています。
2023年4月から医療の現場にも「働き方改革」が本格的に求められるようになりました。当院の小児外科スタッフは4~6人と非常に限られており、私たちだけの力で患者さんを救うことは困難ですが、聖マリアンナ医科大学病院には、診療科を越えて互いに支え合う風土が根づいています。
胎児や赤ちゃんの外科疾患は、命に関わります。手術だけでなく、手術前から退院後の成長まで見守ることが、私たちの仕事です。当院には「総合母子周産期センター」があり、「新生児集中治療室(NICU)」にて新生児科医と連携しながら診療を行っています。また、産婦人科医が胎児異常に気づいた際には、関係診療科が連携して出産・治療計画を立てます。赤ちゃんの時期を過ぎた緊急・重症の患者さんには、「小児集中治療室(PICU)」で小児科医や集中治療医と協力して診療にあたります。交通事故などによる大けがの際には、救命救急科や放射線科の医師と連携して治療方針を決定します。小児の気道外科手術が可能な施設は国内でも稀ですが、当院では耳鼻咽喉科、小児集中治療科、呼吸器外科と協力しながら手術を行っています。さらに、すべての手術には麻酔科の支援が欠かせません。特に、超低出生体重児などの麻酔管理には、高度な技術が求められます。
このように、聖マリアンナ医科大学病院では、診療科の垣根を越えた協力体制が整っており、小児医療においても力を結集しています。お子さまのことで気になる症状がありましたら、ぜひご相談ください。当院ならではの治療もございますので、ホームページもぜひご覧いただければと思います。(https://www.marianna-u.ac.jp/hospital/)
■取材協力
聖マリアンナ医科大学病院(神奈川県川崎市宮前区菅生2‐16‐1)
☎044‐977‐8111㈹









