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聖マリアンナ医科大学病院 スーパー医師による医療情報
- 手術と薬物療法の高度な連携で、 最善のがん治療を届ける~聖マリアンナ医科大学 腎泌尿器外科 主任教授 聖マリアンナ医科大学病院 腎泌尿器外科 菊地 栄次先生 2026.05.08
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排尿の悩みは日常生活の質に直結する重要な課題です。当科では排尿障害などの一般泌尿器科全般に幅広く対応すると同時に、特に泌尿器科がんの高度な専門治療に注力し、地域の基幹病院として最新の医療体制を整えています。
中でも現在、私たちが特に力を入れているのが「膀胱がん」の治療です。膀胱がんは再発しやすく、精緻な診断と治療の組み合わせが極めて重要です。当科では、がん細胞を特殊な光で発光させて見逃しを防ぐ「PDD─TURBT(光線力学診断を用いた経尿道的膀胱腫瘍切除術)」を導入。従来の白熱光では判別が困難だった微小な病変や平坦ながんを的確に捉え、より確実な切除を目指しています。さらに、最新の薬物治療のラインナップを完備し、進行度に応じた最適な治療を選択できる体制を敷いています。数多くの臨床治験にも積極的に取り組んでおり、次世代の標準治療をいち早く提供できる環境を維持している点も当科の大きな特徴です。
もちろん、他のがん種についても最先端の体制を整えています。前立腺がんにおいては「MRI/超音波融合生検」による精密診断から、低侵襲な「フォーカルセラピー」、根治を目指す「拡大前立腺全摘除術」まで幅広く対応。腎細胞がんにおいても、精緻な手術加療に加え、転移性のがんに対する高度な分子標的薬や免疫チェックポイント阻害薬を駆使した治療を展開しています。
私たちが最も重きを置いているのは、「手術治療」と「薬物療法」の緊密な連携と絶妙なバランスです。切除すべきか、薬で抑えるべきか、あるいはその両方を戦略的に組み合わせるべきか。この多角的な視点こそが、治療効果の飛躍的な向上に直結します。どちらか一方に偏ることなく、双方の利点を最大限に引き出すことで、がんという困難な病に挑んでいます。
泌尿器のがんは早期発見が肝要です。高度な専門医療を提供しながらも、地域の皆様が安心して相談できる窓口でありたいと考えています。少しでも不安を感じた際は、我慢をせずに専門医の門を叩いてください。私たちは最新の技術と情熱を持って、患者さんの健やかな未来を支えてまいります。■取材協力
聖マリアンナ医科大学病院(神奈川県川崎市宮前区菅生2‐16‐1)
☎044‐977‐8111㈹









